乳酸菌がうつ病に効く!腸内環境とセロトニンの関係

うつ

精神疾患で医療機関を受診する方は年々増え、とくにうつ病はとても身近な病気になっていますよね。
すごく元気に働いていたのに、ある日突然うつ病に…なんていうのは、他人事ではなくなってきています。

管理人もうつ病経験がありますが、薬で治そうとするとどんどん副作用でしんどくなったり、飲む量や種類が増えていき、薬漬けになってなかなか治らない、ということはよくあります。

そんなうつ病に、乳酸菌が効くということが分かっているんです。
一見関係なさそうなうつ病と乳酸菌ですが、深い関係があるのでご紹介したいと思います。

うつ病のカギを握る腸内環境

うつ病と乳酸菌なんて、一見全く関係がないように思いますよね。

しかし、精神状態と腸内環境は深い関係があるんです。

ストレスが溜まると便秘になったり、緊張すると下痢になる、というのはよく言われますよね。
実は腸の状態とココロの状態は連動しているからなんですね。

うつ病になる原因はセロトニンという脳内伝達物質の不足と言われています。
セロトニンは三大神経伝達物質とも言われ、人の精神状態にかなり大きく影響している物質です。

セロトニンには心の状態を安定させる効果があり、不足すると精神状態が不安定になりキレやすくなったり、情緒不安定になったりうつ病になったりします。

セロトニンが不足すると起きやすい症状

  • 疲れやすい
  • ボーッとする
  • イライラする
  • 怒りっぽくなる
  • 気分が落ち込みやすくなる
  • 食欲が落ちるor増える
  • 寝つきが悪くなる
  • 眠れない
  • 衝動的な行動が増える

このセロトニンは、人の体内には約10g程度存在し、90%は腸内にいて、8%が血液中、残りの2%が脳内にいます。
このわずか2%が精神状態に大きく影響していますが、腸内のセロトニンは腸内環境を整える働きをしています。

そのため、腸内環境が悪化すると腸内に留まるセロトニンの量を増やし、腸内環境の改善をしなければならなくなるため、脳に送られるセロトニンの量が減ってしまいます

乳酸菌を摂って腸内環境をよくすることで、腸内に留まるセロトニンの量を少なくし、脳にしっかり送ることができるので、結果的にうつ病の予防や改善に役立つんですね。

乳酸菌の摂る量

では、うつ病の改善目的で乳酸菌を摂る場合、どのくらいを目安に摂ったらいいのでしょうか。
うつ病の改善目的で乳酸菌を摂取する場合、1日1兆個の乳酸菌を摂るのがいいと言われています。

ヨーグルト1個(小カップ)あたりには、大体100億個の乳酸菌が含まれていますが、1兆個摂るとなるとヨーグルトだけではちょっと厳しいですね。
キムチやお漬物にも乳酸菌はたくさん含まれていますが、1日に1兆個を食品だけから補おうと思うとちょっと大変です。

1兆個しっかり補う場合はサプリメントを使うのがお手軽でおすすめです。

その他、セロトニンを増やす方法

脳内のセロトニンを増やすには、腸内環境を整えるだけでなく、下記のような方法が有効です。

方法1.朝日を浴びる

朝日を浴びることで、セロトニンの分泌量を増やすことができます。
うつ病の方に朝日を毎日浴びてもらうと、症状がかなり改善される、というデータもあるので、できるだけ朝起きたら朝日を浴びるようにしましょう。

浴びる時間は5分程度で大丈夫ですが、浴びた後寝てしまっては効果が得られないので、朝日を浴びたらそのまま起きましょう。

方法2.セロトニンの材料を食べる

セロトニンは、必須アミノ酸であるトリプトファンという栄養素を材料にして作られます。
トリプトファンは体内で合成することができないため、食べ物から摂取する必要があります。

トリプトファンを多く含む食べ物は

ヨーグルト、チーズ、納豆、豆乳、バナナ、赤身魚、ゴマ、肉類、お米

などがあります。

また、トリプトファンをセロトニンに合成する際にはビタミンB6が必要です。
トリプトファンと一緒にビタミンB6も意識して摂るようにしてみましょう。

ビタミンB6を多く含む食べ物は

鶏肉、牛肉、にんにく、まぐろ、カツオ、ピスタチオ、きな粉、玄米

などがあります。

方法3.腹式呼吸をする

腹式呼吸をすることで、セロトニンの分泌が活性化されます。
ストレスが溜まると呼吸が浅くなり、代謝が落ちたり疲れやすくなる原因にもなってしまうので、腹式呼吸はおすすめです。

お家で簡単にできるヨガのポーズをしたり、夜ベッドの中で腹式呼吸をしてみましょう。

セロトニンを減らす習慣

しっかり乳酸菌を摂って腸内環境を整えても、セロトニンを減らす習慣をとってしまっていてはもったいないですよね。

セロトニンを減らしてしまう習慣は

  • ストレスを溜めこむ
  • 運動不足
  • 昼夜逆転

などがあります。

ストレスを溜め込みやすい方ほど、腹式呼吸をしてリラックスし、深い眠りにつけるようにしてみましょう。
昼夜逆転は、お仕事柄仕方がない方もいらっしゃると思いますが、できるだけ夜更かしせずに早く寝たいですね。

また、ウォーキングや腹式呼吸、ジョギングなどの一定のリズムが保てるリズム運動は、セロトニンの分泌を促す効果があります。
リズム運動は5分以上続けると効果的なので、軽いウォーキングやお買い物に出かけたり、通勤の時は階段を使うなどしてみましょう。
運動が苦手な方は、「よく噛む」ということでもリズム運動になります。
食事の時には一定のリズムでよく噛むように意識してみましょう。