今や女性の死亡原因第1位でもある大腸がん。
男性の死亡原因でも今や3位になっていて、大腸がんにかかる人はどんどん増えています。
大腸がんは自覚症状がほとんどなく、気が付いた時にはかなり進行していた…ということが起こりやすいので、日々の食生活でしっかり予防していくことが大切です。
そんな大腸がんに、乳酸菌が効くんです。
そこで、大腸がんになる原因や、症状、乳酸菌が効く理由などご紹介したいと思います。
大腸がんの原因
大腸がんになる原因は、実はまだよく分かっていません。
しかし国や地域によって大腸がんで亡くなる確率が違い、確率が低い地域から高い地域に引っ越すと、死亡率が上がることから、食生活や環境が大きく関係していると言われています。
日本でも、年々大腸がん患者が増えていることから、食生活の欧米化が大きく関係していると考えられています。
脂肪分や動物性のタンパク質を多く摂取する欧米の食事は、腸内の悪玉菌を増やして大腸がんのリスクを上げてしまいます。
脂肪分や動物性のタンパク質は適量であればエネルギー源となったり筋肉の材料となるので体にもいいのですが、たくさん食べ過ぎると腸に負担がかかります。
動物性のタンパク質や脂肪分は、胆汁酸によって脂肪酸とグリセリンに分解されます。
脂肪酸とグリセリンは小腸で吸収されてエネルギー源となりますが、たくさん食べて胆汁酸が出すぎると、胆汁酸の一部が大腸に流れ込んでしまいます。
胆汁酸が大腸に流れ込むと二次胆汁酸(デオキシコール酸やリトコール酸)という成分に変わります。
この二次胆汁酸に発がん性があるので、脂肪分や動物性のタンパク質を摂りすぎると大腸がんのリスクが上がってしまうんですね。
その他、大腸がんのリスクを上げてしまう原因は
- 便秘
- 喫煙
- 過度な飲酒
- 運動不足
- 肥満
などがあります。
便秘になると、便が長期間腸の中に滞在することになり、腸の中で次第に便が腐敗していってしまいます。
便が腐敗すると有毒なガスを発生させてしまい、これが腸を傷付けて大腸がんのリスクを上げてしまうと言われています。
男性より女性のほうが大腸がんになりやすいのは、女性のほうが便秘になりやすいからなんですね。
喫煙は、直接腸に影響があるわけではありませんが、体内に発がん性物質を取り込むことになるので大腸がんのリスクは上がってしまいます。
また、日本人はアルコールの影響を受けやすい体質なので、過度な飲酒もよくありません。
その他、運動不足や肥満も血行を悪くしたり筋力低下によって便秘やその他の病気のリスクを上げてしまいます。
大腸がんに乳酸菌が効く理由
そんな大腸がんに乳酸菌が効くのには、理由が2つあります。
理由1.腸内環境を改善
乳酸菌には腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える効果があります。
善玉菌が増えることで、悪玉菌の活動を抑えることができるので、腸内に有毒な物質が溜まったり便秘になるのを防ぐ効果があります。
また、人の体の免疫力は腸内環境に7~8割影響されている、とも言われています。
腸内環境を整えることで全身の免疫力を上げることにもつながるので、乳酸菌で腸内環境を整えることは大腸がんの予防に効果があります。
理由2.NK細胞を活性化
人の体内にはNK細胞(ナチュラルキラー細胞)という細胞がいて、体にとって敵となるウイルスやがん細胞を見つけるとすぐに攻撃して殺してくれます。
実は健康な人でも毎日体内でがん細胞は発生しています。
しかしこのNK細胞によって排除されるため、健康でいられるんですね。
NK細胞はストレスや生活習慣の乱れ、加齢によってだんだんと弱くなってしまいます。
歳を重ねると病気しやすくなるのは、このNK細胞が弱くなるのも原因の1つなんですね。
乳酸菌には、このNK細胞を活性化し、働きを強める効果があるんです。
そのため、こまめに摂取することで、体の中にあるがん細胞を殺し、大腸がんだけでなく他のがんのリスクも下げてくれることが分かっているんです。
おすすめの乳酸菌
乳酸菌には約200種類もの乳酸菌がありますが、大腸がんの予防のために摂取するのであれば
- ビフィズス菌BB536
- 乳酸菌シロタ株
がおすすめです。
ビフィズス菌BB536は森永のビヒダスというヨーグルトに入っていますが、大腸がんのリスクを上げるETBFという菌を抑制する効果があることが分かっています。
花粉症の症状を抑える効果もあります。
乳酸菌シロタ株はヤクルト製品に入っていますが、腸内環境を整える力が強く、発がんリスクを低下させる効果があります。
乳酸菌を摂るならサプリメントがおすすめ
乳酸菌を摂ろう!と思った時にまず思いつくのがヨーグルトですよね。
ヨーグルトには確かに乳酸菌が含まれていますが、腸内環境を整えるのに必要な摂取量は、1日に5000億から1兆個と言われています。
ヨーグルトに入っている乳酸菌は、1個あたり多くても約20億個~約100億個です。
ヨーグルトだけで摂ろうと思うと無理がありますよね。
また、ヨーグルトは日本人の体質に合いづらく、乳脂肪や乳糖を摂りすぎると肥満のリスクも上がってしまいます。
ヨーグルトを食べているほうが調子がいい!という方は継続するのがいいですが、ヨーグルトを食べただけではお腹の調子は変わらない…という方は、サプリメントで補うのがオススメです。
乳酸菌だけでなく、食生活の見直しも
大腸がんになるのは、脂肪分や動物性のタンパク質の摂りすぎが原因と考えられています。
いくら乳酸菌をせっせと摂取しても、食生活が乱れていたら大腸がんのリスクは下げられません。
大腸がんのリスクを下げるには
- 食物繊維が豊富な野菜や海藻類
- オリゴ糖の豊富な大豆製品
- 食物繊維、ビタミンミネラルの多い玄米や雑穀米
- 乳酸菌の多いお漬物や味噌、醤油
などを意識して食べることが必要です。
つまり昔からある和食ですね。
ご飯とお味噌汁、野菜の煮物、冷奴、お漬物、納豆などはとても理想的です。
もちろん毎食毎食では飽きてしまいますし、お肉やコッテリしたものも食べたいですよね。
そんな時こそ、腸内環境を悪化させないよう食物繊維や乳酸菌を一緒に摂るようにしましょう。