腸内環境が整うと、便秘や下痢が解消されたり、お肌がキレイになったり、免疫力が上がるとよく言われますよね。
では腸内環境が調うとはどういうことなのでしょうか。
乳酸菌を摂ると腸内環境が整うのは、どういった仕組みなのでしょうか。
意外と知られていない、善玉菌と悪玉菌についてや、乳酸菌と腸内環境についてご紹介していきたきと思います。
善玉菌と悪玉菌って何?
私たちの腸内では様々な細菌がいて、数でいうと1,000兆個、種類で言うと約1,000種類、重さでいうと1〜1.5kgにもなります。
細菌だけでそんなにもの数がいるなんて、ちょっとびっくりですよね。
この腸内細菌の中には大きくわけて3種類あり、善玉菌、悪玉菌、日和見菌がいます。
割合でいうと、健康的な人の場合、善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7になります。

半分以上が日和見菌なんですね。
日和見菌とは、善玉菌が優勢な時は善玉菌と同じような働きをし、悪玉菌が優勢な時は悪玉菌のような働きをする、ちょっと気分屋さんな細菌なんです。
そのため、善玉菌が多い時と悪玉菌が多い時で、かなり腸内の環境が変わってしまいます。
しかも残りの3割を善玉菌と悪玉菌で領地争いしているので、善玉菌と悪玉菌の割合はちょっとしたことでも変わりやすく、ちょっと気を抜いているとすぐ悪玉菌に支配されてしまいます。
善玉菌と悪玉菌の働き
では善玉菌が多い時と悪玉菌が多い時、それぞれ腸内では何が起こっているのでしょうか。
善玉菌は腸内に入ってきた糖分をエサにして、乳酸や酢酸を作り出し腸内を酸性に保ちます。
乳酸や酢酸の酸には腸内を刺激する効果があるので、腸のぜん動運動が活発になり、便秘が解消されやすくなります。
また、腸内が酸性な保たれることで、悪玉菌が繁殖するのを抑えたり、悪い菌を繁殖させるのを防ぐため、免疫力が上がるんですね。
逆に悪玉菌は腸内に入ってきたタンパク質をエサにして繁殖し、有害物質を作り出します。
そうすると、腸内はアルカリ性に傾き腸の動きが鈍くなって便秘をしたり、便秘によって腐敗した便で充満し、お肌が荒れたり病気にかかりやすくなってしまいます。
ただ、悪玉菌は体にとって必要なタンパク質を分解してくれるため、必要な菌でもありますし、0になることはないんですね。
乳酸菌はどうして腸内環境を整えるの?
では乳酸菌を摂ることは、どういう作用をもたらしてくれるのでしょうか。
腸内の善玉菌はひとによって種類や量が変わりますが、メインの善玉菌はビフィズス菌です。
そして残りが乳酸菌になります。
ビフィズス菌と乳酸菌は同じものとして扱われることがありますが、別物です。
乳酸菌が乳酸を作り出す菌なのに対して、ビフィズス菌は乳酸と酢酸を作り出します。
メインの善玉菌がビフィズス菌なら、ビフィズス菌摂った方が早いのでは?と思いますよね。
確かにビフィズス菌を摂るのも腸内環境を整える効果があります。
しかし乳酸菌は、乳酸菌を増やしつつビフィズス菌を増やす効果もあるので、乳酸菌を摂ると両方増えてくれることから、とても効率がいいんですね。
もちろん、乳酸菌とビフィズス菌を一緒に摂るのは1番効果があります。
悪玉菌を増やさないために
せっかく乳酸菌やビフィズス菌をせっせと摂取しても、悪玉菌が増えることをしていては中々腸内環境は整いません。
悪玉菌が増えるのは
- ストレスが溜まっている時
- お肉ばかり食べている時
です。
ストレス自体は悪いものではありませんが、いつもストレスが溜まっていたり、過剰にストレスを感じていると悪玉菌が増えてしまいます。
1日の終わりにリラックスできる時間を作ったり、休みの日に上手くストレスを発散する方法があるといいですね。
また、お肉は体の筋肉を作ったりホルモンの材料になるため、必要な栄養素ではあります。
しかしお肉に偏った食生活を送っていると、悪玉菌が増えて腸内環境が悪化してしまいます。
お肉は繊維質がないため、お腹の中で詰まりやすく便秘を引き起こす原因になってしまいます。
お肉を食べる時は、繊維質の多い野菜も一緒に摂ることで、便秘を防いで悪玉菌が増えるのを抑えることができます。