乳酸菌とビフィズス菌の違い、どっちを摂ったらいいの?

乳酸菌とビフィズス菌

腸内環境を整える栄養素や食品でよく聞くのが、ビフィズス菌乳酸菌ではないでしょうか。
一見同じように見えるビフィズス菌と乳酸菌ですが、実は働きや特徴は違う別物なんです。

両方とも腸内環境を整える点では一緒ですが、それぞれの特徴や働きなどご紹介していきたきと思います。

ビフィズス菌

ビフィズス菌は正式名称「ビフィドバクテリウム」という細菌で、野菜や果物、穀物などに含まれる糖分をエサに乳酸と酢酸を作り出します。

産まれたての赤ちゃんの腸内はほぼ100%がビフィズス菌、ということから乳幼児特有の腸内細菌として研究されてきましたが、成人になると成人型ビフィズス菌という、乳幼児とはまた別のビフィズス菌が腸内にいることが分かりました。

成人の腸内には善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類の腸内細菌がいますが、善玉菌のうちほとんどはこのビフィズス菌です。

ビフィズス菌は酸素が嫌いで、食べ物から摂取したあと、口の中や胃の中では冬眠したような状態になります。
しかし小腸あたりから酸素の濃度が薄くなってくるので、本領発揮し出します。

ただ、酸素が嫌いということで、自然界にはあまり生息できず、主に人や動物の体内や腸内に生息します

ビフィズス菌は年齢とともに減っていきます。
産まれたての赤ちゃんの時は100%あったビフィズス菌は、成人で10〜20%まで減り、60歳ごろには1%にまで減ってしまいます。
年齢を重ねるほど腸内環境が悪化して便秘をしやすくなったり病気をしやすくなるのは、このビフィズス菌が減ることも大きく関係しています。

乳酸菌

乳酸菌もビフィズス菌と同様、野菜や果物、穀物などに含まれる糖分をエサに繁殖する菌です。
ビフィズス菌との違いは、ビフィズス菌は乳酸と酢酸を作り出すのに対し、乳酸菌は乳酸しか作り出さないということです。

腸内の善玉菌のほとんどはビフィズス菌ですが、残りはこの乳酸菌になります。

乳酸菌が作り出す乳酸は腸内の悪玉菌の繁殖を抑えたり、腸を刺激してぜん動運動を促すことなど、ビフィズス菌のサポート役として働きます。

腸内環境を改善するなら乳酸菌

便秘解消や美肌のために腸内環境を改善したい!という時は、善玉菌のほとんどを占めるビフィズス菌を摂るのが手っ取り早く感じますよね。

しかし先ほど述べた通り、ビフィズス菌は酸素が苦手なため自然界にはあまり生息していません。
そこでおすすめなのが、乳酸菌です。

乳酸菌はヨーグルトやチーズ、お漬物、味噌、醤油、キムチなどの発酵食品にたくさん含まれているので手軽に摂ることができます。

また、乳酸菌はビフィズス菌を増やす効果もあるので、乳酸菌をしっかり摂っていれば自然とビフィズス菌を増やすことができるんです。
乳酸菌は食品からもたくさん摂れますし、忙しくてなかなか食生活に気を使っていられない、という方はサプリメントもたくさん出ているので手軽に摂ることができます。