乳酸菌シロタ株は、別名ヤクルト菌とも呼ばれる、ヤクルトに含まれている乳酸菌のことです。
正式名称「ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株」と言い、昭和5年に発見されたかなり歴史のある乳酸菌です。
今回は、この乳酸菌シロタ株の歴史や、腸内での働きなどについてご紹介していきたいと思います。
乳酸菌シロタ株の歴史
乳酸菌シロタ株は、昭和5年に医学博士である代田博士によって発見されました。
当時から予防医学を研究していた代田博士は、乳酸菌のチカラに着目し、胃酸や胆汁にしてでも死なない強い乳酸菌の培養に成功しました。
そして代田博士の名前をとって、シロタ株と名付けられました。
その5年後の昭和10年、乳酸菌シロタ株はさらに強化され、乳酸菌飲料「ヤクルト」として発売されました。
さらにこの昭和10年以降も研究が続けられ、乳酸菌シロタ株はエリート乳酸菌として国内だけではなく海外からも注目されています。
乳酸菌シロタ株の働き
乳酸菌シロタ株は、胃酸や胆汁でも死なず、生きて腸まで届くことができます。
そして下記の3つの効果をもたらしてくれます。
効果1.腸内環境を整える
乳酸菌シロタ株が生きて腸まで届くことで、腸内の善玉菌の数を増やし、悪玉菌の数を減らすことが分かっています。
腸内環境が整うと、便秘や下痢が解消され、お通じがよくなります。
そうすることで、きちんと老廃物を外に出してデトックスできるので、肌荒れを解消したり浮腫みを解消する効果があります。
効果2.アレルギー症状を抑制
アレルギーというのは、免疫システムが過剰に反応したり誤作動、暴走をしている状態です。
体には元々免疫システムが備わっていて、病原菌やアレルゲン物質が体内に入ってくると、それをやっつけようと攻撃します。
しかしこの免疫システムが誤作動や暴走を起こしていると、花粉や小麦タンパクなどが入ってきた時に、危険なものと判断してしまい、様々な症状が出てしまうんです。
このアレルギー症状の中でも、食物アレルギーや花粉、喘息などは体の中でlgEという免疫ブログリンが生成されることで起きますが、乳酸菌シロタ株にはこのlgEの生成を抑える効果があります。
そのため、アレルギー症状を緩和する効果があるんですね。
免疫細胞の活性化
体内には、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)というガン細胞をやっつけたり、ウイルスなどの病原菌を攻撃してくれる細胞があります。
このNK細胞は加齢と共にどんどん減少してしまうため、高齢になるほど病気やガンにかかりやすくなってしまうんですね。
しかし、乳酸菌シロタ株にはこのNK細胞の活動を活性化してくれる効果があるため、免疫力の強化につながります。